コンパクトカーの衝突安全性能試験結果を考える
 
 
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コンパクトカーの衝突安全性能試験結果について考えてみましょう。

日本の自動車事故対策機構による試験には、車種が限られてしまう点が弱点といえます。
日本のクルマメーカーはヨーロッパのメーカーに比べて、車種が豊富という特徴があるので、全てのクルマをテストするほどの予算がないようです。

それに対し、EuroNCAP(ヨーロッパ新車アセスメントプログラム)では、原則的にヨーロッパで発売されるクルマ全てに対して試験を行ないます。
問題は年度によって評価の基準が変っているので、年度が違うと比較が難しいという点です。

基本的には発売される全てのクルマを試験するべきでしょう。
テストで好成績が出れば当然PRになりますが、テストを行なってくれなければPRが出来ないので不公平になります。
また、テストを行なってくれなければ、いくら安全性をアピールされても、公平な評価すらできないのです。



日本の自動車事故対策機構による試験の結果を見ると、最近5年間の衝突安全性能は5つ星か6つ星と ほとんど問題ないレベルまで上昇していることが分かります。
特にオフセットや側面衝突では、ほとんどがレベル5と最高レベルです。
逆にフルラップ衝突(正面衝突)が車種によって差が大きく、総合評価の6つ星と5つ星の違いになっています。

オフセット衝突を重視すると強度が大きくなりすぎるために、正面衝突のような衝撃をまともに受ける状態での衝撃吸収が あまり出来ない状態となってしまうのかもしれません。

全てのテストを見ると、ノートの成績のよさが目立ちます。
また、新型のフィットも安全性は向上して、ノートと同等レベルになりました。
オールレベル5は、コンパクトカーの中ではノートとフィットのみです。(2008年5月18日現在)


また、コンパクトカーにとって厳しい歩行者頭部保護性能評価では、トヨタのクルマが一歩進んでいるようです。
他のコンパクトカーはレベル3止まりの中、ラッシュ / ビーゴ、ヴィッツ、ラクティスがレベル4を獲得しています。

この歩行者頭部保護性能評価は、歩行者に絡む事故を起こしたとき、歩行者に対する衝撃を減らす効果を評価するもので、クルマ同士の衝突安全性と同じように、交通事故による死亡者を減らす為に有効です。
2008年の自動車アセスメントグランプリ 07/08にインプレッサが選ばれたのは、この歩行者頭部保護性能評価が高かったことによるのです。



EuroNCAPによる試験の結果を見ると、最近3年間のクルマの運転席における安全性は1車種を除いて、全て5つ星の最高評価です。
衝突安全性については、既に評価基準に限界がみられます。
また、歩行者保護については、まだまだレベルが低いようで、今後の改善が期待されるところでしょう。
(コンパクトカーは変形スペースが確保しにくいので、歩行者保護については特に難しくなります)

ちなみに日本で最高評価のノートは4つ星、しかしヴィッツは5つ星と逆転しています。
このあたりが、安全性能試験の不確実さを表しているようにも見えます。



以上のように見てくると、星一つの評価の違いは、試験の内容によって変わってくる可能性も大きいようです。
試験は、あらゆる種類の自動車事故における、典型的な形を想定して実験と評価を行ないます。
試験に対する成績だけを重視してクルマの強度を確保しようとすると、試験とは違ったぶつかり方をした場合に危険になるケースも十分考えられるのです。

最低限の安全性を確保していることは大切ですが、一つの試験結果だけで判断すると、本当の安全性とは違いが生じる可能性があることも頭に入れて考える必要があるでしょう。


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