トヨタ パッソ vs ヒュンダイ TB |
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対決!コンパクトカー 過去の対決!コンパクトカー |
日韓のローコスト コンパクトカーである2台 トヨタ(ダイハツ) パッソ(ブーン)とヒュンダイ TB を比較してみます。 日本ではほぼ同じ価格のクルマ同士、どんな違いが見られるのかという点に興味が沸くところです。 デザイン面 パッソは軽カーをふっくらさせたようなデザインで、ヘッドライトには猫目がちょっと入っています。 かわいく見せようとしたフロントからタイヤ廻りにかけてのデザインとすっきりしたリアエンドのデザインの違いに軽い違和感を感じます。 全体的には実用車のシンプルなデザインの中にちょっとかわいらしさを盛り込んだ感じでしょうか。 TBはでデザインの各要素はプジョーの206に良く似ていますが、全体のまとめ方としては地味なデザインとなっています。 マネをしつつ新しさを加えるにはかなりのデザイン力が必要なのですが、ちょっと(かなり?)力が足りなかったようです。 しかし、嫌味や奇抜さは無いので実用車としては十分にまとまったデザインとはいえます。 手間をかけて真面目に作っていることを感じる形ですね。 デザインでは、実用車の作りやすいクリーンな形の中にかわいらしいデザインを盛り込んだパッソと、ヨーロッパのデザインを参考に地味かつ真面目にまとめたTBという感じです。 内装と操作系 パッソはシートはすっきりして、値段相応です。 インパネ廻りは、全体の造形はすっきりした作りなのですが、操作部分やメーター周りの丸と曲線の組み合わせた形と明るい色でやわらかく見せようと演出しています。 しかし、その演出が逆に、ちょっと浮いてしまった感じがするのは残念なところです。 全体的には外見よりさらに かわいらしさ を強調したデザインでまとめています。 TBの内部はVWのポロあたりが手本でしょうか。 インパネ廻りはまとまりが今ひとつで、このあたりにもマネとオリジナルのデザインの狭間で半端にまとめてしまった感じを受けます。 質感はあまり良くないようで、1世代前の日本車レベルでしょうか。 しかし、シートは結構しっかりしているようで、下手な日本車は負けてるかもしれません。 内装では、すっきりした作りの中にかわいらしさを強調したパッソ、ちょっと古いデザインだが作りがしっかりしているTBといった感じです。 共にコンパクトにまとまった操作系は使いやすそうです。 ボディー面 TBがパッソよりかなり長いですが、幅と高さはパッソが少し大きいです。 ホイールベースはTBが少し長く、トレッドはパッソが少し広いですが大差はありません。 全長はかなり違いますが、ホイールベースやトレッドから想像される内部空間は、ほとんど同等かパッソが天井や幅が大きいかもしれないようです。 大きく違うのが車重で、ドイツ車並みに重いTBは、日本車の中でも軽めのパッソより+180kg。 モノコックで強度を出す技術力に多少差があるとは思われますが、それにしても大きい違いです。 TBは、もともとヴィッツと比べるべき車なのかもしれません。 コーナーリングでは軽快なパッソ対どっしりしたTBというのが明確に感じ取れます。 ボディーを見る限りはパッソよりTBが1ランク大きく、ヨーロッパで言うAセグメント対Bセグメントという感じとなりました。 メカニズム面 最小回転半径はパッソが軽自動車並みに小さくTBはヨーロッパ車並みに大きいです。 燃費はパッソの方がTBより数値上 かなり良いですが、実用車としての実際の燃費はどの程度違うのか興味があるところですね。 エンジンを見てみると共にDOHCエンジンですが、排気量はパッソが1.3Lに対してTBが1.4Lです。 パッソはロングストローク、最大出力66KWは6,000rpm、最大トルク123Nmは3,200rpmと、トルクは中回転型です。 TBはほぼスクエアストローク、最大出力70KWは6,000rpm、最大トルク125Nmは3,200rpmとこちらも中回転型で、パッソと発生回転数が同じなのが面白いところです。 トルクだけを見るとほとんど同じで、両車の0.1Lの排気量の違いを感じない数値です。 エンジンに関してはパッソがTBより排気量あたりの性能は良く、さすがに日本車といった感じですが、TBのエンジンもヨーロッパの車と同等の性能はあります。 パッソは車重に対しては十分なエンジンといえますが、TBは車重が重いのでエンジンが非力に感じるシーンもありそうです。 ガソリン容量はパッソの40L対TBの45L、燃費から想像すると航続距離はほぼ同等でしょう。 ミッションは共にトルコンで、足廻りも同じ形式です。 タイヤはパッソが155/80 R13でTBが175/65 R14、パッソは車重が軽い為か、細めのタイヤです。 ブレーキは両車同じです。 パッソはエンジンは良く、タイヤが細いので小回りは利きますが、コーナーリングやブレーキ時に多少不安を感じそうです。 TBはエンジンやタイヤのバランスが取れていますが、車重からするとエンジンは少し非力です。 軽快さ重視のパッソとバランス重視のTBと言っても良いのではないでしょうか。 総評 パッソを全体的に見ると、軽自動車とコンパクトカーの中間を狙ったようなつくりで、小回りや内部空間の効率の良い広さは軽自動車から良いとこ取りですが、シートやタイヤ(おそらくは足廻りも)まで軽自動車レベルなのは気になりました。 逆にそのおかげで軽く小回りが利くので、実用車と割り切って使うことが必要です。 楽しさを感じるデザインなので気楽に足として使うべき車なのでしょう。 TBを全体的に見ると、ヨーロッパを強く意識して作っていることが分かります。 デザイン面では、ヨーロッパ風を狙っていますが ちょっと地味で、逆にそれが落ち着きを感じさせる要素にもなっているようです。 寸法や車重もヨーロッパBセグメントに焦点を合わせた、しっかりした作りをしているようです。 全体的にバランスがよく、大きな欠点は見られません。 国際的なレベルに追いつく為に、真面目に作っている点には好感が持てるところです。 直接比較してしまうと、パッソが安く作る為に削っている部分が目に付きますが、トヨタ-ダイハツの安定した品質という安心感があることも事実で、逆にTBは真面目にお金をかけて作っている点には好感を持てますが、車としての洗練度や品質に多少の不安がある事も事実です。 普通に安く手間をかけずに乗りたい場合はパッソの安心感が魅力で、安いけどしっかり作ってある車が欲しいという場合にはTBの手間をかけた作りが魅力になると思います。 用語について 左 ヒュンダイ TB 右 トヨタ パッソ 以下は対決として比較した仕様です。 TBは1.4GLSグレード、パッソはGグレードを紹介します。
一番安いグレードは、TBは1.4GLグレード、パッソはX Vpackageグレードです。 上級グレードと数値が異なる部分を抜き出しています。
装備はどちらも必要最小限となります。 data:2006/06/24 ページトップへ 車を考える部屋 |
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